会社法施行規則63条の解説|株主総会の招集決定事項(1号〜7号)

会社法施行規則63条の解説 招集の際に決める1号〜7号 株主総会の招集決定事項
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結論

会社法施行規則63条は、株主総会を招集するときに、日時・場所や議題のほかに決めておく事項を定めた規定です。

例年と大きく異なる日・場所で開く理由、株主が書面や電子的な方法で議決権を行使する場合の期限や取扱い、代理人による議決権行使のルール、役員の選任などを議題にする場合の議案の概要などが、1号から7号に並んでいます。

いずれの号も、一定の場合に当たるときに決める事項です。毎回1号から7号のすべてを決めるわけではありません。

会社法施行規則63条の全体像

会社法施行規則63条は、会社法298条1項5号の「法務省令で定める事項」を具体的に定めた規定です。

そこで、まずは株主総会を招集するときに決める事項を定めた会社法298条1項を確認してみましょう。

会社法298条1項株主総会を招集するときに決める事項

取締役(前条第四項の規定により株主が株主総会を招集する場合にあっては、当該株主。(略))は、株主総会を招集する場合には、次に掲げる事項を定めなければならない。

一 株主総会の日時及び場所

二 株主総会の目的である事項があるときは、当該事項

三 株主総会に出席しない株主が書面によって議決権を行使することができることとするときは、その旨

四 株主総会に出席しない株主が電磁的方法によって議決権を行使することができることとするときは、その旨

五 前各号に掲げるもののほか、法務省令で定める事項

この条文のポイント株主総会を招集する取締役(株主が自ら招集する場合は、その株主)は、1号から4号の事項に加えて、5号の「法務省令で定める事項」も決めます。

取締役会を置く会社では、株主が自ら招集する場合を除き、これらの事項は取締役会の決議で決めます(会社法298条4項)。取締役会を置かない会社で取締役が2人以上いるときは、定款に別段の定めがある場合を除き、取締役の過半数で決めます。これらの事項の決定を各取締役に任せることはできません(会社法348条2項・3項3号)。

298条1項3号・4号のように、株主総会に出席しない株主が書面や電磁的方法(電子的な方法)で議決権を行使できるようにすることを、本記事では「書面投票」「電子投票」と呼びます。

次の表は、63条の1号から7号の内容と、それぞれの号を確認する場面です。

号 決める事項 確認する場面
1号 定時株主総会の日時を決めた理由 定時株主総会の日が、前事業年度の定時株主総会の日に応当する日と著しく離れた日であるときなど
2号 株主総会の場所を決めた理由 過去に開催したどの場所とも著しく離れた場所で開くとき(定款で定めた場所などを除く)
3号 株主総会参考書類の記載事項、議決権の行使の期限や取扱いなど 書面投票・電子投票のいずれかを採用するとき
4号 請求があったときの議決権行使書面の交付、重複して行使されたときの取扱いなど 書面投票と電子投票の両方を採用するとき
5号 代理権を証明する方法、代理人の数など 代理人による議決権の行使について、定款にない事項を定めるとき
6号 議決権の不統一行使の通知の方法 取締役会を置く会社で、定款にない通知の方法を定めるとき
7号 議案の概要(議案が確定していないときはその旨) 書面投票・電子投票を採用せず、役員の選任・定款の変更など16項目のいずれかを議題にするとき

決めた事項の招集通知への記載

取締役会を置く会社や、書面投票・電子投票を採用する会社では、招集通知を書面で発しなければならず(会社法299条2項)、株主の承諾を得て電子メールなどの電磁的方法で発することもできます(同条3項)。これらの招集通知には、298条1項各号の事項を記載し、または記録します(同条4項)。5号を受けた63条の事項も、ここに含まれます。

ただし、電子提供措置(株主総会の資料を自社のウェブサイトなどに掲載して提供する制度)をとる場合は、招集通知に63条の事項を記載・記録する必要はありません(会社法325条の4第2項)。その場合、63条の事項は電子提供措置で提供します(会社法325条の3第1項1号)。

第1号|定時株主総会の日が例年と大きく異なるとき

定時株主総会の日が、前事業年度の定時株主総会の日に応当する日(前年の開催日に当たる日)と著しく離れた日であるときは、その日時を決めた理由を招集の際に決めます。

63条1号の条文は、次のとおりです。

会社法施行規則63条1号定時株主総会の日時を決めた理由

一 法第二百九十八条第一項第一号に規定する株主総会が定時株主総会である場合において、同号の日が次に掲げる要件のいずれかに該当するときは、その日時を決定した理由(ロに該当する場合にあっては、その日時を決定したことにつき特に理由がある場合における当該理由に限る。)

イ当該日が前事業年度に係る定時株主総会の日に応当する日と著しく離れた日であること。

ロ株式会社が公開会社である場合において、当該日と同一の日において定時株主総会を開催する他の株式会社(公開会社に限る。)が著しく多いこと。

この条文のポイント1号は定時株主総会だけの規定です。イは会社の種類を問わず、ロは公開会社だけの要件です。

イに当たる例としては、事業年度を変更した会社が、例年と大きく異なる時期に定時株主総会を開く場合などが考えられます。条文は、何日離れると「著しく離れた日」に当たるかを数字では定めていません。

ロは、公開会社が、ほかの公開会社の定時株主総会が著しく多い日(いわゆる集中日)に開く場合の規定です。この場合は、その日に決めたことに特に理由があるときだけ、その理由を決めます。

定時株主総会をいつまでに開くかを定款でどう定めるかは、定時株主総会の開催時期を解説したコラムで説明しています。

第2号|過去の会場と著しく離れた場所で開くとき

株主総会の場所が、過去に開催した株主総会のいずれの場所とも著しく離れた場所であるときは、その場所を決めた理由を招集の際に決めます。

63条2号の条文は、次のとおりです。

会社法施行規則63条2号株主総会の場所を決めた理由

二 法第二百九十八条第一項第一号に規定する株主総会の場所が過去に開催した株主総会のいずれの場所とも著しく離れた場所であるとき(次に掲げる場合を除く。)は、その場所を決定した理由

イ当該場所が定款で定められたものである場合

ロ当該場所で開催することについて株主総会に出席しない株主全員の同意がある場合

この条文のポイント比べる相手は前年の会場だけではなく、過去に開催した株主総会のすべての場所です。定時株主総会に限らず、臨時株主総会にも適用されます。定款で定めた場所や、出席しない株主全員が同意した場所は除かれます。

例えば、これまで大阪市内で開いてきた会社が、初めて遠方の都市で開く場合などが、2号を確認する場面として考えられます。

第3号|書面投票・電子投票を採用するとき

書面投票または電子投票を採用するとき(会社法298条1項3号・4号の事項を定めたとき)は、株主総会参考書類の記載事項や、議決権の行使の期限・取扱いなども招集の際に決めます。

書面投票を採用すると、取締役は、招集通知に際して株主に株主総会参考書類と議決権行使書面を交付します(会社法301条1項)。電子投票を採用したときも、株主総会参考書類を交付します(会社法302条1項)。ただし、電子提供措置をとる旨の定款の定めがある会社では、招集通知に際してこれらの書類を交付・提供する必要はありません(会社法325条の4第3項)。書面投票・電子投票のどちらを採用した場合も、招集通知は株主総会の日の2週間前までに発する必要があり、非公開会社でも招集期間は1週間に短縮されません(会社法299条1項)。

なお、議決権を行使することができる株主の数が1,000人以上の会社では、一定の上場会社を除き、書面投票を採用しなければなりません(会社法298条2項)。

書面投票・電子投票を採用したときに決める事項は、次の63条3号に並んでいます。

会社法施行規則63条3号書面投票・電子投票を採用するときに決める事項

三 法第二百九十八条第一項第三号又は第四号に掲げる事項を定めたときは、次に掲げる事項(定款にロからニまで及びヘに掲げる事項についての定めがある場合又はこれらの事項の決定を取締役に委任する旨を決定した場合における当該事項を除く。)

(イ〜トは下の「全文を読む」で確認できます)

この条文のポイント3号の事項は、書面投票か電子投票の少なくとも一方を採用するときに決めます。ロ〜ニ・ヘは、定款に定めがあるときや、取締役に決定を委任したときは除かれます。
施行規則63条3号(イ〜ト)の全文を読む

三 法第二百九十八条第一項第三号又は第四号に掲げる事項を定めたときは、次に掲げる事項(定款にロからニまで及びヘに掲げる事項についての定めがある場合又はこれらの事項の決定を取締役に委任する旨を決定した場合における当該事項を除く。)

イ次款の規定により株主総会参考書類に記載すべき事項(第八十五条の二第三号、第八十五条の三第三号、第八十六条第三号及び第四号、第八十七条第三号及び第四号、第八十八条第三号及び第四号、第八十九条第三号、第九十条第三号、第九十一条第三号、第九十一条の二第三号並びに第九十二条第三号に掲げる事項を除く。)

ロ特定の時(株主総会の日時以前の時であって、法第二百九十九条第一項の規定により通知を発した日から二週間を経過した日以後の時に限る。)をもって書面による議決権の行使の期限とする旨を定めるときは、その特定の時

ハ特定の時(株主総会の日時以前の時であって、法第二百九十九条第一項の規定により通知を発した日から二週間を経過した日以後の時に限る。)をもって電磁的方法による議決権の行使の期限とする旨を定めるときは、その特定の時

ニ第六十六条第一項第二号の取扱いを定めるときは、その取扱いの内容

ホ第九十四条第一項の措置をとることにより株主に対して提供する株主総会参考書類に記載しないものとする事項

ヘ一の株主が同一の議案につき次に掲げる場合の区分に応じ、次に定める規定により重複して議決権を行使した場合において、当該同一の議案に対する議決権の行使の内容が異なるものであるときにおける当該株主の議決権の行使の取扱いに関する事項を定めるとき(次号に規定する場合を除く。)は、その事項(1)法第二百九十八条第一項第三号に掲げる事項を定めた場合 法第三百十一条第一項(2)法第二百九十八条第一項第四号に掲げる事項を定めた場合 法第三百十二条第一項

ト株主総会参考書類に記載すべき事項のうち、法第三百二十五条の五第三項の規定による定款の定めに基づき同条第二項の規定により交付する書面(第九十五条の四において「電子提供措置事項記載書面」という。)に記載しないものとする事項

3号のイからトで決める内容は、次のとおりです。

  • イ 株主総会参考書類の記載事項
    参考書類に記載すべき事項(施行規則73条以下。一部の事項を除きます)
  • ロ・ハ 議決権の行使の期限
    書面・電磁的方法による議決権の行使の期限を「特定の時」とするときは、その時。招集通知を発した日から2週間を経過した日以後で、株主総会の日時以前の時に限られます。特定の時を定めないときの期限は、株主総会の日時の直前の営業時間の終了時です(施行規則69条・70条)。
  • ニ 賛否の記載がない議決権行使書面の取扱い
    賛否の記載がない議決権行使書面が提出されたときに、賛成・反対・棄権のいずれかの意思表示があったものとして扱う取扱いを定めるときは、その内容(施行規則66条1項2号)
  • ホ 参考書類のインターネット開示
    定款の定めに基づき、参考書類の一部をインターネットで開示する措置(いわゆるウェブ開示。施行規則94条1項)をとるときに、参考書類に記載しない事項
  • ヘ 同じ方法で重複して行使されたときの取扱い
    同じ株主が同じ議案について、書面どうし、または電磁的方法どうしで重複して議決権を行使し、その内容が異なるときの取扱いを定めるときは、その事項(両方を採用するときは4号ロ)
  • ト 電子提供措置事項記載書面に記載しない事項
    電子提供措置をとる会社で、株主の請求により交付する書面(電子提供措置事項記載書面)に、定款の定めに基づいて記載しない参考書類の事項(会社法325条の5第3項)

第4号|書面投票と電子投票を両方採用するとき

書面投票と電子投票の両方を採用するときは、次の取扱いを定める場合に、その内容も招集の際に決めます。

会社法施行規則63条4号両方を採用するときに決める事項

四 法第二百九十八条第一項第三号及び第四号に掲げる事項を定めたときは、次に掲げる事項(定款にイからハまでに掲げる事項についての定めがある場合における当該事項を除く。)

(イ〜ハは下の「全文を読む」で確認できます)

この条文のポイント4号は、書面投票と電子投票の両方を採用するときだけの規定です。イ〜ハは、定款に定めがあるときは除かれます。
施行規則63条4号(イ〜ハ)の全文を読む

四 法第二百九十八条第一項第三号及び第四号に掲げる事項を定めたときは、次に掲げる事項(定款にイからハまでに掲げる事項についての定めがある場合における当該事項を除く。)

イ法第二百九十九条第三項の承諾をした株主の請求があった時に当該株主に対して法第三百一条第一項の規定による議決権行使書面(法第三百一条第一項に規定する議決権行使書面をいう。以下この節において同じ。)の交付(当該交付に代えて行う同条第二項の規定による電磁的方法による提供を含む。)をすることとするときは、その旨

ロ一の株主が同一の議案につき法第三百十一条第一項又は第三百十二条第一項の規定により重複して議決権を行使した場合において、当該同一の議案に対する議決権の行使の内容が異なるものであるときにおける当該株主の議決権の行使の取扱いに関する事項を定めるときは、その事項

ハ電子提供措置をとる旨の定款の定めがある場合において、法第二百九十九条第三項の承諾をした株主の請求があった時に議決権行使書面に記載すべき事項(当該株主に係る事項に限る。第六十六条第三項において同じ。)に係る情報について電子提供措置をとることとするときは、その旨

4号のイからハで決める内容は、次のとおりです。

  • イ 請求した株主への議決権行使書面の交付
    電磁的方法による招集通知を承諾した株主に対して、その株主から請求があった時に議決権行使書面を交付する(電磁的方法による提供を含みます)取扱いにするときは、その旨
  • ロ 重複して行使されたときの取扱い
    同じ株主が同じ議案について重複して議決権を行使し(書面と電磁的方法で重複して行使した場合を含みます)、その内容が異なるときの取扱いを定めるときは、その事項
  • ハ 請求した株主への電子提供措置
    電子提供措置をとる旨の定款の定めがある会社で、電磁的方法による招集通知を承諾した株主から請求があった時に、議決権行使書面に記載すべき事項(その株主に係る事項に限ります)の情報について電子提供措置をとる取扱いにするときは、その旨

第5号|代理人による議決権行使のルール

代理人による議決権の行使について、代理権を証明する方法、代理人の資格や数などを招集の際に定めるときは、その事項が招集の決定事項になります。

前提として、株主は代理人によって議決権を行使することができ、その場合は、株主または代理人が代理権を証明する書面を会社に提出します(会社法310条1項)。会社は、株主総会に出席することができる代理人の数を制限することもできます(同条5項)。

会社法施行規則63条5号代理人による議決権の行使に関する事項

五 法第三百十条第一項の規定による代理人による議決権の行使について、代理権(代理人の資格を含む。)を証明する方法、代理人の数その他代理人による議決権の行使に関する事項を定めるとき(定款に当該事項についての定めがある場合を除く。)は、その事項

この条文のポイント代理人のルールを招集の際に定めるときに、その事項を決めます。定款に定めがある事項は除かれます。

例えば、委任状のほかに提出してもらう書類や、代理人として出席できる人数を、その株主総会について定める場合が考えられます。

定款で、代理人を議決権を有する他の株主に限ることや、代理人の数を定めている会社もあります。

第6号|議決権の不統一行使の通知方法

取締役会を置く会社で、議決権の不統一行使の事前通知について、定款に定めのない通知の方法を招集の際に定めるときは、その方法が招集の決定事項になります。

不統一行使とは、1人の株主が持つ複数の議決権を、賛成と反対などに分けて行使することです。株主は、議決権を統一しないで行使することができます(会社法313条1項)。取締役会を置く会社では、不統一行使をしようとする株主は、株主総会の日の3日前までに、その旨と理由を会社に通知しなければなりません(同条2項)。

会社法施行規則63条6号不統一行使の通知の方法

六 法第三百十三条第二項の規定による通知の方法を定めるとき(定款に当該通知の方法についての定めがある場合を除く。)は、その方法

この条文のポイント6号の通知は、取締役会を置く会社についての会社法313条2項の事前通知です。定款に通知の方法の定めがあるときは除かれます。

不統一行使は、他人のために株式を持つ株主(信託の受託者など)で問題になります。会社は、他人のために株式を持つ者でない株主が不統一行使をすることを拒むことができます(会社法313条3項)。

第7号|一定の議題での「議案の概要」

書面投票・電子投票を採用しない株主総会で、役員等の選任・報酬等や定款の変更など、7号に挙げられた16項目のいずれかを議題にするときは、議案の概要(議案が確定していないときはその旨)も招集の際に決めます。

7号は、会社法施行規則63条7号の冒頭で「第三号に規定する場合以外の場合」とされているため、3号(書面投票・電子投票の採用)と同時には当てはまりません。

司法書士として実際に確認しているポイント

当事務所では、招集の際に決める事項と、招集通知に記載する事項を分けて確認するようにしています。

株主総会の招集のご相談で、できるだけ確認するようにしている点の例です。会社の状況によって、ここに挙げていない点の確認が必要になることもあります。

1定時株主総会の日が前年の開催日と大きく離れていないか

1号は、前事業年度の定時株主総会の日に応当する日と比べます。決算期の変更などで時期が大きく変わるときは、日時を決めた理由が必要にならないかを確認するようにしています。

2会場が過去の開催場所のどれとも大きく離れていないか

2号は、前年の会場だけでなく、過去に開催したすべての場所と比べます。初めての地域で開くときは、定款の定めや、出席しない株主全員の同意の有無もあわせて確認するようにしています。

3書面投票・電子投票を採用するか

採用する場合は、議決権の行使の期限などの決定事項と、参考書類・議決権行使書面がそろっているかを確認するようにしています。どちらも採用しない場合は、議題が7号の16項目に当たらないかを確認するようにしています。

4代理人や不統一行使についての定款の定め

定款の定めと、招集の際に決める事項、委任状の様式や受付の方法が食い違っていないかを確認するようにしています。

5日時・場所や議題を代表取締役に一任していないか

取締役会を置く会社では、298条1項の事項は取締役会の決議で決めます(会社法298条4項)。63条3号の括弧書きは、ロ〜ニ・ヘの事項について取締役に決定を委任した場合を定めていますが、日時・場所や議題まで代表取締役に任せる内容の決議になっていないかを確認するようにしています。

6取締役会議事録と招集通知の内容が一致しているか

招集を決めた取締役会の議事録と、招集通知(電子提供措置をとる場合は、電子提供措置の内容)に食い違いがないかを確認するようにしています。

当事務所の支援内容は、株主総会・取締役会の運営支援のページでご案内しています。

よくあるご質問

株主が自ら株主総会を招集する場合も、63条の事項を決めますか?

はい。会社法298条1項は、株主が自ら株主総会を招集する場合(会社法297条4項)には、その株主が同項各号の事項を定めるとしています。5号を受けた施行規則63条の事項も、招集する株主が決めることになります。

委任状を同封すれば、書面投票を採用したことになりますか?

なりません。委任状は代理人に議決権の行使を任せるための書面で(会社法310条1項)、株主本人が議決権行使書面で議決権を行使する書面投票(会社法298条1項3号)とは別の制度です。書面投票を採用するかどうかは、招集の際に決める事項です。

書面投票・電子投票のいずれも採用しない非公開会社では、63条のどの号を確認すればよいですか?

3号・4号は問題になりません。1号(定時株主総会の日)と2号(場所)に当たらないか、代理人のルールを招集の際に定めるか(5号)、取締役会を置く会社では不統一行使の通知の方法を定めるか(6号)、議題が7号の16項目に当たらないかを確認します。

まとめ|施行規則63条の招集決定事項

  1. 63条の位置づけ株主総会を招集する取締役(株主が自ら招集する場合は、その株主)が、日時・場所や議題などに加えて決める事項です(会社法298条1項5号)。
  2. 当てはまる号の確認1号から7号は、いずれも一定の場合に当たるときに決める事項です。開催日・場所、書面投票・電子投票の採用、代理人や不統一行使のルール、議題に応じて、当てはまる号を確認します。
  3. 招集通知への記載取締役会を置く会社や、書面投票・電子投票を採用する会社が書面や電磁的方法で発する招集通知には、決めた事項を記載・記録します(会社法299条4項)。電子提供措置をとる場合は、招集通知ではなく電子提供措置で提供します。

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司法書士法人LSO 代表社員 司法書士 金光康太

執筆・監修

金光 康太(かなみつ こうた)

司法書士(司法書士法人LSO 代表社員)

大阪・梅田の司法書士。スタートアップ・ベンチャー企業の資金調達、種類株式、ストックオプション、M&A・組織再編、IPO準備に伴う商業登記を中心に取り扱っています。U30堺市起業家輩出プログラムSIPメンター(2024年度・2025年度)。

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本記事について

本記事は、2026年(令和8年)10月時点の会社法・会社法施行規則をもとに、司法書士法人LSOが、株式会社が株主総会を招集する際に決める事項(会社法施行規則63条1号〜7号)を整理したものです。実際に決める事項は、定款の定め、機関設計、株主の数、書面投票・電子投票や電子提供措置の採否、議題によって異なります。

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