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資金調達・事業承継に向けた会社法関係書類の確認・整備

会社の登記は、株主総会や取締役会等における決議を前提として行われます。そのため、登記が完了している場合であっても、議事録、定款、株主名簿その他の会社法関係書類が十分に整理されていないと、資金調達、M&A、事業承継等の場面で追加の確認が必要になることがあります。
司法書士法人LSOでは、登記申請だけでなく、その前提となる会社法上の決議や議事録の整備まで含めてお手伝いしています。会社法関係書類と登記記録との整合性を確認し、資金調達や事業承継等に向けた資料整理をご支援します。
法務デューデリジェンス(法務DD)とは、投資、M&A、事業承継等に際し、対象会社の法的な状況やリスクを確認するために行われる調査です。もっとも、すべての案件で同じ範囲の調査が行われるわけではありません。投資家や買い手企業が社内で資料を確認する場合もあれば、弁護士、公認会計士、税理士等の専門家が分野ごとに確認を行う場合もあります。
当事務所では、そのうち主として、次のような会社法・商業登記に関する事項を確認・整理します。
スタートアップがVC、CVC、事業会社、エンジェル投資家等から資金調達を行う場面で、法務DDに向けた会社法関係資料の確認・整備についてご相談いただくことがあります。資金調達では、投資家やその専門家から、履歴事項全部証明書、現行定款および過去の定款、株主名簿、株主総会議事録、種類株主総会議事録、取締役会議事録、募集株式の発行に関する決議書類、種類株式の発行に関する書類、新株予約権やストックオプションの発行関係書類、新株予約権原簿、投資契約書・株主間契約書等の提出を求められることがあります。
資料の提出依頼を受けてから不足書類を確認すると、限られた期間の中で過去の経緯を調査しなければならないことがあります。資料が不足しているからといって、直ちに資金調達ができなくなるとは限りません。一方で、過去の経緯の確認や追加手続に時間を要し、スケジュールに影響する可能性はあります。
そのため、資金調達を具体的に検討し始めた段階で、現在保管されている会社法関係書類を一度整理しておくことには意味があります。
議事録や会社法関係書類の整備は、スタートアップの資金調達に限った問題ではありません。親族内承継、従業員承継、第三者承継、株式譲渡、M&A等においても、買い手企業、金融機関、仲介会社、FA、弁護士その他の関係者から、過去の会社法関係書類を求められることがあります。
長期間にわたり事業を継続している会社では、次のような状況が確認されることがあります。
このような場合には、まず、現在残っている議事録、定款、登記記録、株主名簿、契約書その他の資料を確認し、どこまで事実関係を確認できるかを整理します。そのうえで、現在行うことができる会社法上の手続や登記がある場合には、その対応を検討します。
株主総会や取締役会の議事録は、単なる社内メモではありません。会社がどのような手続を経て意思決定を行ったのかを記録する、重要な会社法関係書類です。
議事録は、登記申請の添付書面として使用されるだけでなく、資金調達、M&A、事業承継、IPO準備等の場面で、投資家、買い手企業、金融機関、監査法人、証券会社等が会社の意思決定手続を確認するための資料となることがあります。したがって、登記が完了しているかだけでなく、その登記や取引の前提となった決議が適切に記録されているかも重要です。
定款、議事録、株主名簿および登記記録は、それぞれを別々に確認するのではなく、相互の内容が整合しているかを確認する必要があります。
会社で過去の議事録が見当たらない場合でも、直ちに対応できないとは限りません。当事務所では、会社に保管されている定款・議事録・株主名簿、登記事項証明書および閉鎖事項証明書、株式譲渡契約書・投資契約書その他の契約書、株主や役員への通知・電子メールその他の記録、払込関係資料や会計資料、当時関与した専門家が作成または保管している書類などを確認します。
また、必要に応じて、法務局に保存されている過去の登記申請関係書類を確認し、当時の登記申請に添付された議事録その他の資料を調査することもあります。
保存期間の経過、申請内容その他の事情により、過去の登記申請関係書類を確認できない場合もあります。確認できる資料を一つずつ整理し、確認できた事実と確認できない事項を区別したうえで、現在どのような対応が可能かを検討します。
過去の議事録が見当たらない場合であっても、当時の事実を推測して議事録を作成したり、実際には開催されていない会議を開催したものとして過去の日付の議事録を作成したりすることは適切ではありません。当事務所では、現在残っている資料や関係者から確認できる内容をもとに、当時の事実関係を整理します。
そのうえで、現在の時点で確認決議、追認その他の会社法上の対応が考えられるかを個別に検討します。ただし、現在の決議を行うことにより、過去の手続上の問題が当然に解消されるとは限りません。株主間で事実認識が異なる場合、第三者の権利に影響する場合、契約上の問題や紛争が生じている場合等には、弁護士による法的検討が必要となることがあります。
会社の状況や法務DDの資料依頼リスト等を確認したうえで、主に次のような対応を行います。
定款、株主名簿、株主総会議事録、取締役会議事録、登記事項証明書等を確認し、書類相互の関係を整理します。
過去の議事録を時系列で整理し、会社法上必要となる決議や登記との対応関係を確認します。
役員、本店、商号、目的、発行可能株式総数、発行済株式数、資本金、新株予約権等について、登記記録と会社保管書類を照合します。
確認できた資料、確認できない資料、追加で事実確認が必要な事項を整理します。
必要に応じて、法務局に保存されている過去の登記申請関係書類を確認し、当時の登記申請に添付された議事録等を調査します。ただし、保存期間の経過等により確認できない場合があります。
現在行うべき株主総会、取締役会、種類株主総会等の決議や登記がある場合には、その手続をお手伝いします。
投資家や買い手側から示された資料依頼リストをもとに、当事務所の業務範囲に属する会社法関係資料の準備や整理をお手伝いします。
近年では、smartround等のクラウドサービスを利用して、投資家や専門家へ法務デューデリジェンス資料を共有するケースがあります。当事務所では、そのような場面で必要となる議事録、定款、株主名簿、増資関係書類、新株予約権関係書類等の会社法関係資料の整理についてもサポートしています。
クラウドサービスを利用する場合であっても、重要なのは、単に資料をアップロードすることではありません。提出する資料の内容が相互に整合しているか、必要な会社法上の手続や登記が行われているかを確認することが大切です。
法務DDでは、会社法・商業登記以外にも、重要な取引契約、許認可・業法規制、知的財産権、個人情報・情報セキュリティ、労務・人事、訴訟・紛争・クレーム、不動産、税務・会計、反社会的勢力との関係その他のコンプライアンス事項が調査対象となることがあります。
当事務所が確認・支援する中心的な範囲は、会社法上の機関運営、株式・新株予約権、議事録その他の会社法関係書類および商業登記です。契約内容の法的評価、紛争性のある事項、法務DD全体に関する意見書や報告書の作成等については、必要に応じて弁護士へのご相談をご案内します。
税務上の評価や課税関係は税理士、会計処理や財務資料は公認会計士・税理士、労務関係は弁護士・社会保険労務士等、それぞれの専門家による確認が必要となる場合があります。
法務DDへの対応では、すべての書類が最初から完全に揃っている会社ばかりではありません。不足している資料がある場合にも、直ちに問題があると決めつけるのではなく、まずは現在残っている資料と実際の経緯を確認し、どのような対応が可能かを整理することを大切にしています。
一方で、確認できない事実を推測で補ったり、過去の手続が適法であったと安易に断定したりすることはいたしません。確認できた事項と確認できない事項を区別し、必要に応じて弁護士、税理士、公認会計士その他の専門家とも連携しながら、会社にとって現実的な対応を検討します。
資料が不足している場合には、単に書類を作り直すのではなく、当時の資料や登記申請関係書類等を確認し、事実関係を整理するところから始めます。
資金調達、事業承継、M&A、IPO準備等、ご相談の背景と予定されているスケジュールを確認します。投資家や買い手企業等から資料依頼リストが届いている場合には、あわせてご共有ください。
定款、登記事項証明書、株主名簿、議事録、増資・新株予約権関係書類等をご共有いただきます。すべての資料が揃っていない場合でも、現在保管されている資料から確認を始めることができます。
資料の量、確認する期間、会社の機関設計、資本政策の履歴等により作業量が異なるため、資料を確認したうえで、対応範囲とお見積りをご案内します。
会社法関係書類と登記記録を時系列で確認し、不足資料や追加確認事項を整理します。必要に応じて、法務局に保存されている登記申請関係書類についても確認を行います。
現在行うべき会社法上の決議や登記がある場合には、会社と協議のうえ、その手続を進めます。他の専門家による確認が必要な事項については、専門分野に応じて役割を分けて対応します。
はい。まずは、登記記録、定款、株主名簿、契約書、当時のメールその他の資料を確認し、事実関係をどこまで確認できるか整理します。必要に応じて、法務局に保存されている過去の登記申請関係書類を確認する場合もありますが、保存期間の経過等により確認できないこともあります。なお、実際に開催されていない会議の議事録を過去の日付で作成することや、確認できない内容を推測で補うことはできません。
当事務所では、主として会社法上の機関運営、株式・新株予約権、議事録その他の会社法関係書類および商業登記を確認します。契約、知的財産、労務、許認可、紛争等を含む法務DD全体の評価が必要な場合には、弁護士その他の専門家と連携して進めることをご案内します。
はい。投資条件や調達日程が確定する前でも、現在保管されている議事録、定款、株主名簿、増資・ストックオプション関係書類等の整理をご相談いただけます。早い段階で資料を確認しておくことで、法務DDが始まってから不足資料の確認に時間を要する可能性を抑えることができます。
資料を整備したことだけで、法的な問題がすべて解消されるとは限りません。当事務所では、会社法・商業登記に関する範囲で資料と手続を確認しますが、最終的な評価は、投資家や買い手企業、その依頼を受けた弁護士等の判断によります。
はい。親族内承継、従業員承継、第三者承継、株式譲渡等に際し、定款、株主名簿、議事録、登記記録等の確認・整理をお手伝いします。株価算定、税務上の評価、事業承継税制等については、税理士等による確認が必要です。
料金は、資料の量、確認する期間、会社の機関設計、資本政策の履歴等により異なります。資料を確認したうえで、対応範囲とお見積りをご案内し、ご了承をいただいてから着手します。
投資家や買い手企業から資料一覧が届いた段階でも、資金調達や事業承継を検討し始めた段階でもご相談いただけます。すべての資料が揃っていない場合にも、まずは現在保管されている書類を確認したうえで、当事務所がお手伝いできる範囲をご案内します。
本ページは、2026年8月時点の法令および公表資料等をもとに、司法書士法人LSO 代表社員 司法書士 金光康太が執筆・監修しています。当事務所が確認する範囲は、会社法上の機関運営、株式・新株予約権、議事録その他の会社法関係書類および商業登記です。契約、知的財産、労務、許認可、紛争等については弁護士、税務・会計・株価算定については税理士・公認会計士等へご相談ください。資料の整備をもって、法的な問題がすべて解消されることを保証するものではありません。