MENU
発行に必要な会社法上の書類作成と登記をお手伝いします

ストックオプションは、役員や従業員などに対し、将来、あらかじめ定めた条件で自社の株式を取得できる権利を付与する制度です。発行するには、会社法上の決議、発行要項や契約書の作成、新株予約権原簿の整備、法務局への登記といった手続が必要になります。
司法書士法人LSOでは、今回の発行登記だけを切り離して考えるのではなく、過去の発行書類との整合性や、発行後に確認・管理しやすい書類になっているかという点も踏まえて手続を進めます。
税務、株価評価、会計処理、資本政策については、税理士、公認会計士その他の専門家へのご相談をおすすめしています。
ストックオプションとは、一般に、会社が役員や従業員などに付与する、将来、一定の条件により自社の株式を取得できる権利をいいます。会社法上は「新株予約権」という制度を利用して発行します。
会社法第2条第21号(新株予約権の定義)では、新株予約権は、株式会社に対して権利を行使することにより、その会社の株式の交付を受けることができる権利とされています。なお、新株予約権はストックオプション以外の目的でも発行されるため、両者は完全な同義語ではありません。
新株予約権を発行する際には、会社法第236条(新株予約権の内容)に基づき、目的となる株式の種類および数、行使に際して出資される財産の価額、行使できる期間、譲渡に会社の承認を要するか、一定の事由が生じた場合に会社が取得できるか、組織再編を行う場合の取扱いなどを定めます。
実際のストックオプションでは、これらに加えて、退職・退任した場合の取扱い、上場前後の権利行使条件、相続が発生した場合の取扱い、ベスティング(在籍期間等に応じて行使できる数が増えていく仕組み)などを定めることがあります。
発行の目的は会社によって異なります。一般には、次のような場面で検討されます。
給与や賞与とは別の中長期的なインセンティブとして付与することがあります。ただし、必ず利益が得られる制度ではありません。会社の成長、将来の株式価値、上場やM&Aの実現などによって結果が左右されるため、付与を受ける方に制度の内容や条件を説明することも大切です。
企業価値が向上すれば、権利行使により取得する株式の価値も高くなる可能性があります。役員・従業員と株主との間で、中長期的な成長を目指す方向性を共有する手段として利用されることがあります。
創業当初から関わっている役員や従業員に対し、これまでの貢献や今後期待する役割を踏まえて付与することがあります。過去の貢献だけでなく、今後の在籍や役割との関係も含めて条件を検討します。
社外の専門家や業務委託先等への付与を検討する場合もあります。ただし、付与対象者によって税務上の取扱いが異なる可能性があります。特に税制適格ストックオプションでは対象者についても要件が定められているため、税理士等への事前のご相談をおすすめします。
ストックオプションには、すべての会社に共通する一つの設計があるわけではありません。同じ採用目的の発行であっても、会社の成長段階、株主構成、これまでの資金調達と今後の予定、上場やM&Aに対する考え方、付与対象者に期待する役割、既に発行している内容、投資契約や株主間契約の定め、発行後の管理方法などが異なります。
そのため、最初から書式を選んだり契約書の文言を決めたりするのではなく、発行目的と付与対象者の整理から始めることが重要です。付与数、希薄化率、権利行使価額、株価評価などは、経営上・税務上・会計上の検討を伴います。司法書士のみで判断する事項ではないため、税理士、公認会計士、投資家その他の関係者とも相談しながら決定することをおすすめします。
ストックオプションは、会社設立と同時に必ず発行するものではありません。重要な役員・従業員を採用するとき、創業メンバーの役割が固まったとき、資金調達が完了したとき、資本政策を見直したとき、上場準備を開始したとき、既存の枠が不足したときなどに検討されます。
早ければよい、遅ければよいと一概にいうことはできません。発行時の株価、権利行使価額、税制適格要件、将来の資金調達、既存株主との関係なども踏まえて検討します。会社の状況に変化があった段階で一度関係する専門家に相談しておくと、手続を整理しやすくなります。
新株予約権を発行する場合、会社法に基づき、その内容と募集事項を決定します。会社法第238条(募集新株予約権の募集事項の決定)では、募集新株予約権の内容および数、無償で発行する場合はその旨、有償で発行する場合の払込金額またはその算定方法、割当日、払込期日を定める場合はその期日などを定めることとされています。
実際に必要となる決議や手続は、会社の機関設計、公開会社であるかどうか、発行条件が有利発行に該当するかどうかなどによって異なります。一般的には、次のような流れで進めます。

発行目的、付与対象者、付与予定数、希望する発行時期、税制適格ストックオプションを希望するか、過去の発行の有無、既存の発行要項や契約書の有無、資金調達や上場等の予定を確認します。税務、株価評価、資本政策等の確認が必要な場合には、この段階で税理士、公認会計士その他の専門家にご相談いただくことをおすすめします。
会社法上定める必要がある事項に加えて、権利行使価額、権利行使期間、退職・退任した場合の取扱い、権利者が死亡した場合の取扱い、上場やM&Aが行われた場合の取扱い、会社による取得条項、譲渡制限、ベスティング、株式分割等が行われた場合の調整、組織再編時の取扱いなどを検討します。
税制適格ストックオプションとして発行する場合には、租税特別措置法第29条の2に定める要件を確認する必要があります。税制適格要件や具体的な課税関係については、当事務所では判断していません。税理士への事前のご相談を強くおすすめします。
会社の機関設計や発行条件に応じて、株主総会、取締役会または取締役による決定を行います。株主総会議事録、取締役会議事録、取締役決定書、招集通知、株主全員の同意書などが必要となります。定款、株主構成、既存の契約等を確認し、今回必要となる決議と書類を整理します。
発行方法に応じて、新株予約権の申込書、割当通知書、総数引受契約書または新株予約権割当契約書などを作成します。税制適格ストックオプションを予定している場合、発行後に契約内容を変更すれば適格要件を満たせるとは限りません。発行前の段階から税理士等に要件を確認しておくことが大切です。
会社法第249条(新株予約権原簿の記載事項)により、株式会社は、新株予約権を発行した日以後遅滞なく、新株予約権原簿を作成しなければなりません。新株予約権者の氏名または名称・住所、保有する新株予約権の内容および数、取得日などを記載または記録します。
新株予約権原簿は、発行時に作成して終わりではありません。権利行使、会社による取得、消却、譲渡その他の変更が生じた場合には、内容を更新する必要があります。
新株予約権に関する事項は、会社法第911条第3項第12号により株式会社の登記事項とされています。登記簿には、新株予約権の数、目的となる株式の種類および数、権利行使価額、権利行使期間などが記録されます。
登記の期限については、会社法第915条第1項により、原則として変更が生じた日から2週間以内に、本店所在地を管轄する法務局へ申請することとされています。
当事務所が担当するのは、会社法上の手続と商業登記に関する業務です。
定款、登記簿、過去の発行書類等を確認したうえで、今回必要となる決議や手続を整理し、株主総会議事録、取締役会議事録、発行要項、割当てに関する書類、新株予約権原簿、登記申請書等を作成します。必要な決議や契約締結等が完了した後は、法務局へ新株予約権の発行登記を申請します。
既にストックオプションを発行している会社については、過去の発行書類との整合性を確認しながら今回の書類を作成します。権利行使、会社による取得、消却など、発行後に会社法上の手続や登記が必要になった場合にも、ご相談内容に応じて対応します。

次の事項について、当事務所では専門的な判断や業務を行っていません。
税制適格要件や具体的な課税関係については、税理士への事前のご相談を強くおすすめします。株価評価、権利行使価額の算定および会計処理については、当事務所では対応していません。税理士または公認会計士等へご相談ください。
既に顧問税理士や顧問弁護士等がいる場合には、必要な事項をご確認いただき、その内容を踏まえて会社法上の書類作成と登記手続を進めます。当事務所から特定の結論を断定するのではなく、司法書士として対応する範囲と、他の専門家への確認が必要な範囲を区別してご案内します。
近年は、税制適格ストックオプションの発行に関する書式が一般に公開されています。代表的なものとして、Nstock株式会社が公開している「KIQS(キックス)」と、BAMBOO INCUBATORが公開している「シン・ストックオプション」があります。
KIQSは、Nstock株式会社がメンテナンスを行い無償公開している、税制適格ストックオプションの契約書ひな型キットです。発行要項、契約書、新株予約権原簿、登記書類等のひな型が含まれています。
シン・ストックオプションは、弁護士、公認会計士、税理士、司法書士等による検討を経て、BAMBOO INCUBATORから公開されている税制適格ストックオプションの発行キットです。
当事務所では、会社のご希望やこれまでの発行状況に応じて、これらの公開書式を参考にしながら書類を作成することがあります。ただし、KIQSやシン・ストックオプションを利用すること自体が当事務所の対応業務になるという意味ではなく、あくまで今回の発行書類を作成する際に参考とする書式の選択肢の一つです。
また、公開書式であっても、すべての会社がそのまま使用できるとは限りません。過去に別の書式で発行している場合、投資契約や株主間契約にストックオプションに関する定めがある場合、特殊な退職条件やベスティング条件を設けたい場合、役員・従業員以外や海外居住者への付与を予定している場合、複数種類の新株予約権が既に存在している場合などには、個別の確認が必要です。公開書式を使用すれば当然に税制適格となるわけでもありません。
どちらの書式が常に優れているという考え方ではなく、会社の状況、これまで利用してきた書式、今後の管理方法などを踏まえて検討します。
ストックオプションは、採用や会社の成長に応じて複数回発行されることがあります。発行のたびに異なる書式を使用すると、退職時の取扱い、取得条項、権利行使条件、組織再編時の取扱いなどに、意図しない違いが生じることがあります。追加発行、権利行使、退職者対応、上場準備、M&A等の際に、それぞれの書類を個別に確認しなければならなくなる可能性もあります。
そのため、特段の理由がない限り、同じ会社で発行するストックオプションについては、できるだけ同じ書式体系を継続して使用する方が管理しやすいと考えています。特定の公開書式が他より優れているという意味ではなく、会社ごとに基本となる書式を定め、発行回ごとの違いを把握しやすくしておくことが重要という趣旨です。既に発行している場合には、過去の発行書類をご共有いただき、従来の書式を継続するか、新しい書式を採用するかを検討します。
ストックオプションは、発行登記が完了すればすべての手続が終わるわけではありません。発行後も、新株予約権原簿の更新、付与対象者ごとの保有数の確認、権利行使期間や行使条件の確認、退職・退任した方の取扱い、会社による取得・消却、権利行使に伴う株主名簿の更新や変更登記、追加発行時の既存分との整合性確認などが必要になります。
発行回数や付与対象者が少ない段階では、新株予約権原簿や表計算ソフト等で管理できる場合もあります。一方でこれらが増えた場合には、情報の更新漏れや、管理表と契約書の不一致が生じないよう注意が必要です。そのような場合には、ストックオプションや資本政策を管理できるクラウドサービスを利用する方法もあります。例えばsmartroundのストックオプション管理には、発行・割当て、行使条件、取得・行使・消却等の情報を管理する機能があります。現在の機能は公式ページでご確認ください。
会社の状況にかかわらず特定のサービスを利用する必要があるわけではありません。発行回数、付与対象者数、社内の管理体制、今後の資金調達や上場準備の予定などを踏まえて、管理方法をご検討ください。なお、当事務所は会社法上必要となる新株予約権原簿等を作成しますが、クラウドサービスへの継続的な入力や管理代行を行うものではありません。
行使請求、出資金の払込み、株式の発行または自己株式の交付、新株予約権原簿および株主名簿の更新などが必要です。株式を新たに発行する場合には、発行済株式総数や資本金等が増加するため、変更登記が必要になります。
退職や退任により新株予約権を行使できなくなるかどうかは、発行要項や割当契約書の内容によって異なります。退職したことだけで、当然に新株予約権が消滅するとは限りません。内容に応じて、会社による取得や消却等の手続が必要になる場合があります。
発行要項に取得条項が定められている場合、所定の事由が発生したときに会社が新株予約権を取得することがあります。取得と消却は別の手続です。取得した自己新株予約権を消却する場合には、会社法上の決定、新株予約権原簿の更新および登記手続が必要になることがあります。
株式分割、株式併合、合併、会社分割、株式交換、株式移転等を行う場合には、発行要項に定められた調整条項や組織再編時の取扱いを確認する必要があります。増資や種類株式の発行とあわせて検討される場合は、資金調達・資本政策の業務案内もあわせてご覧ください。
お問い合わせフォームから、ストックオプションの発行を検討している旨をご連絡ください。付与数や具体的な発行条件が確定していない段階でもご相談いただけます。
定款、登記事項証明書、株主名簿、過去の発行書類など、今回の手続に必要な資料をご案内し、ご共有いただきます。あわせて、発行目的、付与対象者、希望時期、既存のストックオプションの有無等を確認し、税理士や公認会計士等への確認が必要な事項も整理します。
ご依頼いただく業務の内容を確認し、お見積書をご案内します。既存の発行書類との比較が必要な場合、特殊な条件を設ける場合、複数種類の新株予約権を発行する場合などは、個別のお見積りとなることがあります。
税理士その他の専門家への確認結果も踏まえて、会社において発行条件を確定していただきます。あわせて、決議、契約締結、登記申請までの日程を整理します。
株主総会議事録、取締役会議事録、発行要項、割当てに関する書類、新株予約権原簿、登記書類等を作成します。
会社において、必要な決議、申込み、割当て、契約締結等を行っていただきます。手続の順序や書類の取り扱いについては、当事務所からご案内します。
必要な手続が完了した後、当事務所から法務局へ新株予約権の発行登記を申請します。
登記完了後、登記事項証明書を取得し、申請した内容が登記されていることを確認します。完了書類とあわせて、新株予約権原簿等をご返却します。
はい。付与対象者、付与数、権利行使価額等が確定していない段階でもご相談いただけます。ただし、具体的な付与数、希薄化率、株価評価等については、会社において税理士、公認会計士、投資家等と相談しながら決定していただきます。
会社法上の発行手続、必要書類の作成、新株予約権原簿の作成および発行登記に対応しています。税制適格要件や課税関係については当事務所では判断していないため、税理士へのご相談を強くおすすめします。
会社の状況やご希望に応じて、これらの公開書式を参考にして書類を作成することがあります。ただし、過去の発行書類、定款、投資契約、株主間契約等との整合性を確認したうえで検討します。
過去の発行書類をご共有ください。従来の書式を継続する方がよいか、新しい書式に変更する方がよいかを確認します。過去の書類を一律にすべてご提出いただくのではなく、今回の手続に必要な範囲をご案内します。
複数回発行することは可能です。ただし、発行のたびに必要な決議、契約、原簿の管理、登記等を行う必要があります。また、各発行回の条件や書式の違いを把握できるように管理することが大切です。
退職しただけで当然に消滅するとは限りません。発行要項や割当契約書に、退職時の取扱いがどのように定められているかを確認する必要があります。
発行回数や付与対象者が少ない会社では、新株予約権原簿や管理表により管理できる場合もあります。一方で、これらが増えた場合や、資本政策とあわせて管理したい場合などには、クラウドサービスの利用を検討することも考えられます。会社の状況に応じてご検討ください。
全国からご依頼いただけます。打合せや資料の共有は、オンライン会議、メール、Chatwork等に対応しています。
ストックオプション発行手続の料金は、発行方法、付与対象者数、発行条件、既存の発行書類の有無などによって異なります。基本的な料金と業務内容については、料金表をご確認ください。
正式な費用は、ご相談内容と必要な手続を確認したうえで、お見積書をご案内します。なお、登録免許税、登記事項証明書の取得費、郵送費その他の実費は、司法書士報酬とは別に必要です。
ストックオプションは、役員や従業員等に対し、会社の将来の成長に関わる機会を付与する制度です。一方で、会社法上の手続だけでなく、税務、株価評価、会計処理、資本政策等についても検討する必要があります。
当事務所では、会社法上必要となる書類の作成と登記手続を中心にお手伝いします。そのうえで、税理士、公認会計士、弁護士その他の専門家への相談が必要な事項については、会社において十分にご確認いただくことをおすすめします。まだ具体的な発行条件が決まっていない段階でも、ご相談いただけます。
本ページは、2026年7月時点の法令および公表資料等をもとに、司法書士法人LSO 代表社員 司法書士 金光康太が執筆・監修しています。ストックオプションに関する法令、税制、各サービスの内容は変更されることがあります。具体的な発行にあたっては、最新の法令・公表資料をご確認のうえ、会社法上の手続については司法書士、税務については税理士、会計については公認会計士等にご相談ください。