内部統制とコーポレートガバナンスの違いとは?会社法・J-SOXとスタートアップの整備ポイントを解説

内部統制とコーポレートガバナンスの違いを解説するコラムのアイキャッチ画像

監修:司法書士法人LSO 代表社員 金光康太

結論
コーポレートガバナンスと内部統制は、どちらも会社を適正に運営するための仕組みであり、重なり合う部分があります。ただし、一般には、コーポレートガバナンスは経営の意思決定と監督の在り方、内部統制は業務の有効性・効率性、報告の信頼性、法令遵守、資産保全を図るために業務へ組み込まれた仕組み、と整理すると理解しやすくなります。J-SOXは内部統制全般と同じ意味ではなく、財務報告に係る内部統制を経営者が評価し、その結果を報告する制度です。

こんにちは。司法書士の金光です。

「内部統制とコーポレートガバナンスは何が違うのか」「うちの規模でもJ-SOXの対応が必要なのか」というご質問をいただくことがあります。

今回は、両者の着眼点の違い、会社法上の「業務の適正を確保するための体制」とJ-SOXの関係、そしてスタートアップがどの段階で何を整えるとよいかを整理します。

本記事の前提となるスタートアップの意味については、スタートアップの定義と特徴で整理しています。

内部統制とコーポレートガバナンスの違い

両者を完全に切り分けたり、単純な上下関係として捉えたりするのではなく、「何に着目する言葉か」で整理するのが実務的です。

コーポレートガバナンスと内部統制の比較

表は横にスクロールしてご覧いただけます。

比較項目 コーポレートガバナンス 内部統制
主な着眼点 経営の意思決定、監督、説明責任の在り方 業務を適正かつ継続的に行うためのプロセス
具体例 株主総会・取締役会の役割、経営陣の監督、利益相反管理、株主・投資家への情報開示 承認権限、職務分掌、契約・支払管理、情報保存、リスク報告、モニタリング
主な担い手 株主総会、取締役会、経営陣、監査役等 経営者、取締役会、監査役等、内部監査部門、各業務担当者
代表的な制度 会社法上の機関設計、東証のコーポレートガバナンス・コード 会社法上の「業務の適正を確保するための体制」、金融商品取引法上の内部統制報告制度

金融庁の内部統制基準でも、内部統制、ガバナンスおよび全組織的なリスク管理を一体的に整備・運用することの重要性が示されています。したがって、実務では両者を別々に完成させるのではなく、相互に整合させて考える必要があります。

コーポレートガバナンスとは

コーポレートガバナンスとは、経営の意思決定をどのように行い、その執行をどのように監督するかという会社運営の枠組みです。

東京証券取引所のコーポレートガバナンス・コードでは、上場会社が株主をはじめとする各ステークホルダーの立場を踏まえ、透明・公正かつ迅速・果断な意思決定を行うための仕組みとして説明されています。

コーポレートガバナンス・コードは、東京証券取引所の上場会社を対象とする原則です。金融庁および東京証券取引所により2026年7月21日に改訂され、2026年7月版が公表されています。2021年6月以来の改訂で、改訂の趣旨は「成長投資の促進」とされています。

2026年7月版では、従来の補充原則が廃止され、4つの基本原則と26の原則の合計30原則に整理されたうえで、具体的・例示的な記述は新設された「解釈指針」にまとめられました。実施しない場合に理由の説明が求められる(コンプライ・オア・エクスプレイン)のは基本原則および原則であり、解釈指針はその対象とはされていません。適用範囲は市場区分によって異なり、プライム市場・スタンダード市場の上場会社は基本原則および原則、グロース市場の上場会社は基本原則が対象とされています。各原則の具体的な内容および経過措置は、公表資料をご確認ください。

コーポレートガバナンスで検討する主な事項

  • 株主総会、取締役会、代表取締役その他の経営陣の役割分担
  • 取締役の職務執行を監督する仕組み
  • 利益相反取引・関連当事者取引の管理
  • 経営陣の選任、報酬および評価の仕組み
  • 株主・投資家その他のステークホルダーに対する情報提供

非上場会社にコーポレートガバナンス・コードがそのまま適用されるわけではありません。ただし、外部投資家から資金調達を行う会社やIPOを目指す会社が、取締役会の在り方や情報開示を検討する際の参考になります。

参考:日本取引所グループ「コーポレートガバナンス・コード(2026年7月版)の公表について」金融庁「コーポレートガバナンス・コード(2026年改訂版)の確定について」

内部統制とは

内部統制は、単なる社内規程の一覧ではなく、会社の業務に組み込まれ、組織内の人が実際に遂行するプロセスです。

金融庁の内部統制基準では、内部統制は、次の4つの目的について合理的な保証を得るため、業務に組み込まれ、組織内のすべての者によって遂行されるプロセスとされています。

4つの目的 内容
業務の有効性・効率性 会社の目的を達成するため、業務を有効かつ効率的に行うこと
報告の信頼性 社内外への報告について、非財務情報も含めて信頼性を確保すること
法令等の遵守 事業活動に関係する法令、基準、社内外の行動規範の遵守を促進すること
資産の保全 資産の取得、使用および処分が、正当な手続と承認の下で行われるようにすること

また、内部統制は、統制環境、リスクの評価と対応、統制活動、情報と伝達、モニタリング、ITへの対応という6つの基本的要素から構成されます。

ここで説明した4つの目的と6つの基本的要素は、金融庁の内部統制基準における概念的な枠組みです。すべての非上場会社に、この基準がそのまま法的義務として適用されるわけではありません。会社法上の「業務の適正を確保するための体制」とJ-SOXの評価・報告制度は、関連する部分はありますが、根拠、対象および手続が同一ではありません。

規程を作成しただけでは、内部統制が機能しているとはいえません。実際に承認が行われ、必要な記録が保存され、問題があれば報告・改善される運用が必要です。

あわせて、内部統制は、不正や誤りを完全に防止することを保証する仕組みではありません。会社の規模やリスクに応じた合理的な仕組みを整え、実際に運用し、問題が生じた場合に見直していくことが重要です。

参考:金融庁「財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準並びに実施基準」

会社法上の内部統制とは

会社法は「内部統制」という言葉を直接用いるのではなく、「業務の適正を確保するための体制」として定めています。

取締役会設置会社では、取締役の職務執行が法令・定款に適合することを確保する体制その他の業務の適正を確保するための体制について、その大綱・基本方針を取締役会が決定します。この決定を個々の取締役へ委任することはできません(会社法第362条第4項第6号)。さらに、大会社である取締役会設置会社では、取締役会がその内容を決定しなければなりません(同条第5項)。

基本方針に基づく具体的な体制の構築・運用は、代表取締役、業務執行取締役および各担当部門等が行い、取締役会がその状況を監督します。取締役会が日常業務の細部まですべて設計・運用するという趣旨ではありません。

取締役会を設置していない株式会社についても、大会社である場合には、取締役が業務の適正を確保するための体制を決定することとされています(会社法第348条第3項第4号・第4項)。監査等委員会設置会社や指名委員会等設置会社については、それぞれ別の規定があります。

会社法上の「大会社」

会社法上の大会社とは、最終事業年度に係る貸借対照表に資本金として計上した額が5億円以上、または負債の部に計上した額の合計額が200億円以上である株式会社をいいます(会社法第2条第6号)。

整備対象となる主な体制

具体的な内容は法務省令で定められています(会社法施行規則第98条同第100条)。

  • 取締役の職務執行に関する情報の保存・管理
  • 損失の危険を管理するための規程その他の体制
  • 取締役の職務が効率的に行われるための体制
  • 取締役・使用人の職務が法令・定款に適合するための体制
  • 親会社・子会社を含む企業集団の業務の適正を確保するための体制
  • 監査役設置会社等における、監査役の職務を補助する体制や監査役への報告に関する体制

大会社に該当しない会社には、会社法第348条第4項または第362条第5項に基づく一律の決定義務が課されるわけではありません。ただし、大会社でなければ内部統制に関する責任が一切生じないという意味ではありません。会社の規模、事業内容、組織構成および想定されるリスクによっては、取締役の善管注意義務・監視監督義務との関係で、合理的なリスク管理体制等の整備・運用が求められることがあります。大会社と同じ内容・規模の体制が必要になるということではなく、会社の実情に応じた相当な体制として、承認権限、契約管理、情報管理等を整えることが重要です。

J-SOX(金融商品取引法上の内部統制報告制度)とは

J-SOXは、上場株券等の発行者を中心とする一定の会社が、財務報告に係る内部統制を経営者自ら評価し、その結果を内部統制報告書として提出する制度です。

金融商品取引法第24条の4の4の対象となる会社は、事業年度ごとに、財務計算に関する書類その他の情報の適正性を確保するための体制を評価し、内部統制報告書を有価証券報告書と併せて提出します。

J-SOXで取り扱うのは、内部統制の4つの目的すべてについて直接評価・報告することではなく、財務報告の信頼性に関係する内部統制です。したがって、「内部統制」と「J-SOX」を同じ意味で用いるのは正確ではありません。

2023年に改訂された内部統制基準・実施基準は、2024年4月1日以後に開始する事業年度から適用されています。評価範囲や業務プロセスの選定は機械的に決めるのではなく、財務報告への影響の重要性を踏まえて判断することが示されています。

J-SOXの評価範囲、会計上の判断および内部統制監査について、当事務所では判断していません。公認会計士・監査法人等へご相談ください。

参考:金融庁「財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準等の改訂」

スタートアップはいつから整備すべきか

内部統制・ガバナンスは、IPO直前にまとめて作るのではなく、会社の成長に応じて必要なものから段階的に整える方が現実的です。

創業期・シード期

まずは、誰が何を決定できるか、決定した内容をどの書類に残すかを明確にします。

  • 定款、登記事項証明書、株主名簿を最新の状態に保つ
  • 株主総会・取締役会等の決議と議事録を適切に残す
  • 契約締結、支払い、口座管理等の基本的な承認権限を決める
  • 資本政策表と実際の株式・新株予約権の状況を一致させる

共同創業者がいる場合は、退任時の株式の取扱いもこの段階で整理しておくと、後の資本政策が安定します。創業株主間契約とは?もあわせてご覧ください。

外部資金調達後・組織拡大期

外部投資家が入った後は、会社法上の決議機関だけでなく、投資契約・株主間契約に定める事前承諾事項や報告事項との関係も確認します。資金調達に必要な会社法上の手続については、資金調達・資本政策の業務案内でも詳しくご案内しています。

  • 取締役会に付議する事項と経営会議等に委ねる事項の整理
  • 利益相反取引・関連当事者取引の把握と承認手続
  • 投資家への定期報告と重要事項の通知
  • 契約、支払い、採用、情報管理等の権限分担

種類株式を発行している場合は、株主総会・取締役会に加えて種類株主総会の決議が必要になる場面があります。詳しくは種類株主総会とは?をご覧ください。

IPO準備期

IPO準備では、規程や書式が存在するだけでなく、実際の運用と記録が一致していることが重要になります。証券会社、監査法人、弁護士等と役割を分担しながら、取締役会運営、内部監査、J-SOX対応等を進めます。

一般の未上場スタートアップに、直ちに金融商品取引法上の内部統制報告書の提出義務が生じるわけではありません。IPO準備段階で行うJ-SOX対応は、上場後の評価・報告や上場審査を見据えて、財務報告に係る内部統制の整備・運用を前倒しで進めるものです。対象会社の範囲や新規上場会社に関する取扱いは、金融商品取引法および関係政令・内閣府令ならびに金融庁の公表資料をご確認ください。

役職員向けのインセンティブ制度を整える場合は、ストックオプション発行手続の業務案内もご覧ください。

具体例で見る両者の関係

コーポレートガバナンスが「誰が決定・監督するか」を定め、内部統制が「その決定を日々の業務でどう実行するか」を支える場面があります。

関連当事者取引

ガバナンスの観点では、取締役や主要株主との取引について、法令、定款、投資契約、株主間契約および社内規程上の承認機関を確認します。取締役会の決議について特別の利害関係を有する取締役は、議決に加わることができません。他方、株主総会では、特別の利害関係を有する株主の議決権が当然に排除されるわけではないため、決議機関ごとに参加の可否や決議方法を確認する必要があります。
内部統制の観点では、関連当事者を把握し、該当取引を承認ルートへ上げ、契約書・議事録等を保存する仕組みを整えます。

なお、会社法上の利益相反取引と、会計・開示上の関連当事者取引は、重なる場合があるものの、同じ範囲を指すものではありません。会社法上の承認手続の要否と、会計・開示・社内管理上の取扱いは分けて確認する必要があります。関連当事者の会計上の範囲や開示判断について、当事務所では判断していません。公認会計士・監査法人等へご相談ください。

支払いと資金管理

ガバナンスの観点では、重要な支出や借入れを決定する機関と権限を定めます。
内部統制の観点では、申請、承認、振込み、会計記録を同一人に集中させないことや、証憑を保存することを検討します。創業初期で担当者を完全に分けることが難しい場合には、一定額以上の支払いを代表者と別の役員が確認する、銀行口座の入出金通知を複数人で受け取る、月次で税理士や管理担当者が証憑と入出金を照合するなど、代替的な確認手続を設ける方法も考えられます。なお、具体的な会計処理やJ-SOX上の統制評価について、当事務所では判断していません。公認会計士・監査法人等へご相談ください。

取締役会の運営

ガバナンスの観点では、取締役会が審議・監督すべき事項と、経営陣へ委ねる事項を整理します。
内部統制の観点では、年間日程、議案の提出期限、資料確認、議事録作成、決議後の実行管理等の流れを整えます。

内部統制・ガバナンス整備の進め方

  1. 現状を確認する
    定款、登記、株主名簿、資本政策表、議事録、投資契約、社内規程および実際の運用を確認し、不一致や不足を整理します。
  2. 重要なリスクから優先順位を付ける
    資金、契約、個人情報、労務、関連当事者取引等のうち、会社への影響が大きい領域から着手します。
  3. 決定・承認・報告の流れを決める
    株主総会、取締役会、代表取締役、各部門が何を決定し、誰へ報告するのかを明確にします。
  4. 文書化し、実際に運用する
    必要な規程、議事録、申請書、承認記録等を整え、定めたルールに沿って運用します。
  5. 会社の変化に応じて見直す
    資金調達、役員変更、子会社設立、M&A、組織拡大、IPO準備等の節目で見直します。

内部統制方針と商業登記の関係

内部統制システムの基本方針や社内規程そのものは、通常、商業登記の対象ではありません。

一方、内部統制・ガバナンスの見直しに伴い、会社の機関構成や役員等を変更する場合には、株主総会・取締役会等の決議、定款変更および商業登記が必要になることがあります。

  • 取締役会の設置・廃止
  • 監査役・会計監査人の設置・廃止
  • 監査等委員会設置会社等への移行
  • 取締役・監査役・会計監査人の就任、退任または重任
  • 代表取締役の選定・交代

株式会社の登記事項に変更が生じた場合、変更登記は原則として変更が生じた日から2週間以内に申請します(会社法第915条第1項)。機関設計や役員変更の手続は、役員変更・各種変更登記の業務案内をご覧ください。

役員の任期をどう設計するかは、変更登記の頻度とガバナンスの両方に影響します。取締役の任期は何年がよい?1年と10年の判断基準もあわせてご確認ください。

基本方針は登記されなくても、事業報告の記載対象になることがあります

登記の対象ではないことと、会社法上の記載が不要であることは別です。業務の適正を確保するための体制の整備について取締役または取締役会の決定・決議がある場合には、事業報告に、その内容の概要と運用状況の概要を記載する必要があります(会社法施行規則第118条第2号)。登記の要否と、事業報告への記載の要否は分けて確認することが重要です。

司法書士として実際に確認しているポイント

当事務所では、内部統制・ガバナンスの整備に伴う会社法上の手続と商業登記について、主に次の点を確認します。

  • 現在の定款、登記および実際の役員・機関構成が一致しているか
  • 予定する機関設計変更や役員変更について、必要な決議機関と手続が整理されているか
  • 決議日、就任日、変更日、登記申請日等の関係が整合しているか
  • 過去の議事録や登記に、今回の手続に先立って対応すべき不足がないか
  • 定款変更、役員変更その他の登記事項を漏れなく反映できるか
  • 内部統制システムの基本方針を決定した場合に、事業報告の記載へ反映されているか
  • 利益相反取引に関する承認機関、特別利害関係取締役の議決参加および議事録の記載が整理されているか

過去の議事録、登記、株主名簿等をまとめて確認する場合は、議事録整備・法務DDの料金案内をご覧ください。

当事務所では、内部統制全般の有効性を評価するのではなく、会社法上の決定・決議、事業報告、定款、議事録および商業登記の整合性を中心に確認しています。内部統制全体の設計・有効性評価、社内規程全般の法的審査、J-SOXの評価・監査、会計・開示上の判断、紛争性のある法律判断については、弁護士、公認会計士・監査法人、税理士等へご相談ください。取扱業務の全体は業務案内に掲載しています。

よくあるご質問

内部統制とコーポレートガバナンスは、どちらの方が広い概念ですか。

文脈により使われ方が異なるため、単純な上下関係として断定するのは適切ではありません。実務上は、ガバナンスを経営の意思決定・監督の枠組み、内部統制を業務に組み込まれた適正運営のプロセスとして整理すると理解しやすくなります。

非上場会社にも内部統制の整備は必要ですか。

会社法上、大会社には、機関設計に応じて、取締役または取締役会が業務の適正を確保するための体制を決定する義務があります。大会社でない会社でも、会社の規模、事業内容およびリスクに応じて、取締役の善管注意義務・監視監督義務との関係から、相当な管理体制の整備・運用が問題となることがあります。

会社法上の内部統制とJ-SOXは同じですか。

同じではありません。会社法は会社業務全般の適正を確保する体制を対象とし、J-SOXは財務報告に係る内部統制の評価・報告を中心とする制度です。

内部統制システムの基本方針は登記が必要ですか。

基本方針や社内規程そのものは、通常、登記の対象ではありません。ただし、その決定・決議がある場合には、事業報告にその内容および運用状況の概要を記載する必要があります。また、取締役会・監査役等の設置や役員変更を伴う場合には、定款変更や商業登記が必要になることがあります。

コーポレートガバナンス・コードは非上場会社にも適用されますか。

そのまま適用されるものではありません。東京証券取引所の上場会社を対象とする規範であり、市場区分によって対象となる原則の範囲が異なります。ただし、外部投資家から資金調達を行う会社やIPOを目指す会社が、取締役会の在り方や情報開示を検討する際の参考になります。

スタートアップはIPO準備を始めてから整備すればよいですか。

IPO直前にまとめて整備するよりも、創業期から定款、登記、株主名簿、議事録、承認記録等を正確に残し、会社の成長に応じて段階的に整える方が進めやすくなります。

司法書士にはどこまで相談できますか。

会社法上の機関設計、株主総会・取締役会等の決議書類、定款変更、役員変更その他の商業登記についてご相談いただけます。J-SOXの評価・監査や社内規程全般の法的審査については、関係する専門家との連携が必要です。

内部統制とコーポレートガバナンスのまとめ

  • コーポレートガバナンスは、主に経営の意思決定と監督の在り方に着目する概念です
  • 内部統制は、4つの目的を達成するため、業務に組み込まれて遂行されるプロセスです
  • 内部統制は、不正や誤りを完全に防止することを保証する仕組みではありません
  • 両者は重なり合い、一体的に整備・運用することが重要です
  • 会社法上の内部統制とJ-SOXは、対象・目的・手続が同じではありません
  • 基本方針そのものは通常登記されませんが、決定・決議がある場合には事業報告への記載が必要となり、機関設計や役員を変更する場合には登記が必要になることがあります
  • スタートアップは、創業期から段階的に整えていく方が現実的です

本文の主な根拠は、会社法第2条第6号(大会社)同第348条同第362条、同第356条・第365条(利益相反取引)、同第369条第2項(特別の利害関係を有する取締役)、同第915条第1項会社法施行規則第98条第100条・同第118条第2号、金融商品取引法第24条の4の4金融庁「財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準等の改訂」、および金融庁・東京証券取引所「コーポレートガバナンス・コード(2026年改訂版)の確定について」です。

司法書士法人LSOでは、内部統制・ガバナンスの整備に伴う会社法上の手続と商業登記を取り扱っています。現行定款、登記、役員構成および今回予定している変更を確認し、必要となる決議・書類・登記を整理します。内容が確定していない段階でもご相談いただけます。詳しくは商業登記・企業法務の料金表をご覧いただき、司法書士法人LSOへご相談ください。

本記事は、2026年8月時点の法令および公表資料等をもとに作成しています。法令、上場規則および実務の取扱いは変更されることがあります。具体的な手続にあたっては、会社法上の手続と商業登記については司法書士、契約・社内規程・紛争性のある法律判断については弁護士、J-SOXの評価・監査については公認会計士・監査法人、税務については税理士等へご相談ください。

あわせて読みたい

監修者

司法書士法人LSO 代表社員 司法書士 金光 康太

会社設立、資金調達、種類株式、新株予約権・ストックオプション、株主総会、M&A・組織再編等の商業登記・企業法務を取り扱っています。IPO・内部統制実務士、バトンズ認定M&Aアドバイザー、smartroundアドバイザー。

詳細プロフィール(司法書士法人LSO 本体サイト)司法書士法人LSOへのご相談はこちら

※本コラムの内容は掲載時点の法令等に基づいています。法律や制度は改正されることがあり、個別の案件では事情により結論が異なる場合があります。

来所不要・全国対応。マイナンバーカードを利用したオンライン登記に対応しています

対応するスマートフォンとマイナンバーカードがあれば、委任状等への電子署名をオンラインで行っていただけます。登記申請は当事務所が行います。電子署名サービス「サインルーム(旧RSS-SR)」と専用アプリ「RSSモバイル」を利用します。案件によっては、書類の郵送等をお願いする場合があります(専用アプリ「RSSモバイル」のダウンロードはこちら)。初回相談無料です。

商業登記・企業法務 料金表を見る