M&Aでストックオプションはどうなる?権利行使・買取・無償取得・放棄

監修:司法書士法人LSO 代表社員 金光康太
M&Aが行われても、ストックオプションが自動的に現金化されたり、当然に消滅したりするわけではありません。主な処理は、①権利行使後に株式を売却する、②買収会社による買取や代替の新株予約権を検討する、③発行会社が取得・消却する、④権利者が放棄する、の4つです。どの方法を採るかは、M&Aの手法、新株予約権発行要項・割当契約書、税務上の取扱い、買収条件を確認して決めます。
こんにちは。司法書士の金光です。
「M&Aが決まったが、従業員に付与したストックオプションはどうなるのか」というご相談をいただくことがあります。ストックオプションは会社法上の新株予約権であり、M&Aが成立しただけでは何も起こりません。
今回は、M&A時のストックオプションの主な処理方法4つと、それぞれに必要な会社法上の手続・変更登記について解説します。
M&Aが起きてもストックオプションは自動では処理されない
ストックオプションは会社法上の「新株予約権」であり、M&Aの成立だけを理由に、当然に株式へ転換されたり、買収代金が支払われたりする制度ではありません。付与された役員・従業員がM&Aで利益を受け取れるかどうかは、発行時に定めた条件と、実際のM&Aの進め方によって変わります。
まず確認するのは、ストックオプションの発行要項・割当契約書に、M&A時の権利行使、会社による取得、組織再編時の取扱いなどがどう定められているかです。
経済産業省「スタートアップの成長に向けたインセンティブ報酬ガイダンス」(2025年2月)も、第3章「論点4 M&A時のストックオプションの取扱い」(50〜51頁)において、「M&A時にストックオプションの処理が負担となることのないよう、ストックオプション発行時において、M&Aが起きた場合にストックオプションの処理をどのように行うか想定した上で、その内容を新株予約権発行要項・新株予約権割当契約で定めておくことを検討することが重要」と整理しています。
会社法上も、新株予約権の内容として、会社が取得できる事由や、合併・株式交換等の組織再編時に新株予約権者へ交付する新株予約権等を定めることができます(会社法第236条)。
「M&Aが決まったので、従業員のストックオプションも売却代金の対象になるはず」とは限りません。買収対象に含める株式数、潜在株式の扱い、未確定分の扱い、権利行使価額の負担、税務上の取扱いまで、クロージング前に整理する必要があります。
最初に確認するのはM&Aの手法
同じM&Aでも、株式譲渡、合併、株式交換、事業譲渡では、ストックオプションへの影響が異なります。
株式譲渡
会社はそのまま存続し、株主が変わります。ストックオプションは原則として会社に残ります。全株式取得を目指す場合は、クロージングまでに権利行使、取得・消却、放棄などの処理を求められることがあります。
合併
吸収合併では消滅会社がなくなります。発行要項の組織再編条項と合併契約を確認し、存続会社等の新株予約権を交付するか、別の処理を行うかを定めます。
株式交換・株式移転
対象会社は完全子会社として存続します。対象会社のストックオプションを残すのか、親会社側の新株予約権へ切り替えるのかなどを、発行要項と組織再編計画等に基づいて整理します。
事業譲渡
事業を譲渡しても、譲渡会社自体は原則として存続します。ストックオプションは自動的に買収会社へ移りません。付与対象者が買収会社へ移籍する場合も、譲渡会社のストックオプションをどうするか別途検討が必要です。
株式譲渡による支配権移転では、株式譲渡契約上、未行使の新株予約権を残さないことがクロージング条件になることがあります。M&Aに伴う株式譲渡や組織再編の社内手続については、M&A・組織再編の手続と料金もご確認ください。
M&A時のストックオプションの主な4つの処理方法
M&A時の処理方法は一つではなく、役職員への還元、買収会社の希望、税務、必要な登記を踏まえて選択します。以下の4区分は、前掲の経済産業省ガイダンス(50〜51頁)が「M&A時のストックオプションの処理の選択肢」として挙げる4類型に対応しています。
4つの処理方法の比較
| 処理方法 | 権利者の 経済的リターン |
主な確認事項・根拠 | 変更登記 |
|---|---|---|---|
| ①権利行使して株式を取得し、買収会社へ売却 | あり(株式の売却代金) | 発行要項上、M&A前の行使が認められているか。一斉売却請求権の定めの有無 | 必要(発行済株式総数・資本金の額等/月末一括申請の特例あり) |
| ②買収会社への譲渡、または組織再編に伴う代替の新株予約権の交付 | あり(買取代金または代替の新株予約権) | 譲渡制限の有無と承認手続。組織再編時の取扱いの定め | 内容により必要 |
| ③発行会社が取得し、自己新株予約権を消却 | 設計による(無償取得では対価が残らないことがある) | 発行要項の取得条項(会社法273〜275条)。消却は別途決定が必要(276条) | 必要(消却の効力発生日から原則2週間以内) |
| ④権利者が新株予約権を放棄 | 原則なし | 権利者の意思表示(放棄書)が必須。会社が一方的にみなすことはできない | 必要(変更が生じた日から原則2週間以内) |
選択肢1|権利行使して株式を取得し、その株式を買収会社へ売却する
ストックオプション保有者が権利を行使して対象会社の株主となり、創業株主や投資家と同じクロージングで株式を売却する方法です。役職員が会社の成長による利益を受け取りやすく、株式譲渡型のM&Aでは分かりやすい処理です。発行要項に、権利行使により取得した株式を支配株主と同じ条件で買収会社へ譲渡することを請求できる旨(一斉売却請求権に関する規定)を設けておく設計が、同ガイダンスでも条項例として示されています。
確認すべき点は次のとおりです。
- 発行要項上、M&A前の権利行使が認められているか
- 「上場後のみ行使可能」などの条件が付いていないか
- ベスティング済みの数と未確定の数をどう扱うか
- 権利行使価額を誰が、いつ、どの口座へ払い込むか
- 行使で取得した株式を株式譲渡契約の対象へ追加できるか
会社法上は、行使する新株予約権の内容・数と行使日を明らかにして行使し(会社法第280条)、行使価額を払い込み(第281条)、原則として行使日に株主となります(第282条)。新株を発行する方法で権利行使が行われると、発行済株式総数、資本金の額、新株予約権の数などが変わるため、変更登記が必要です。新株予約権の行使・増資登記の料金は、発行回数や行使者数、同時に行うM&A手続によって個別に確認します。
選択肢2|買収会社による買取、または組織再編に伴う代替の新株予約権
ここには、性質の異なる二つの方法があります。①対象会社の新株予約権そのものを買収会社へ譲渡する方法と、②合併・株式交換等の組織再編に伴い、存続会社・完全親会社等の新株予約権を交付する方法です。
①の場合、新株予約権は原則として譲渡できますが(会社法第254条)、譲渡制限新株予約権については会社の承認手続が必要です(第262条〜第265条)。割当契約に譲渡禁止が定められている場合は、その契約上の処理も必要です。
②の場合、既存の発行要項に定めた組織再編時の取扱いと、合併契約・株式交換契約等の内容を整合させます(会社法第236条第1項第8号)。
- 新株予約権に譲渡制限・譲渡禁止があるか
- 譲渡承認を決定する機関と必要な決議を確認する
- 税制適格ストックオプションは譲渡禁止要件との関係を確認する
- 代替新株予約権の内容と既存の権利内容に不利益な差がないか
- 買取価格や代替権利の条件について権利者の同意が必要か
「増資登記の費用を避けたい」という理由だけで、買収会社や創業者への譲渡を選ぶのは適切ではありません。国税庁の質疑応答事例では、譲渡制限付きストックオプションを買収会社が買い取るため、会社の譲渡承認を受けた直後に譲渡する事例について、譲渡制限が解除された時(譲渡承認時)に給与所得が生じるとされています。前掲の経済産業省ガイダンス(51頁)も、譲渡禁止特約を解除した時点で原則として税制非適格となる旨を留意点として挙げています。具体的な案件では国税庁「被買収会社の従業員に付与されたストックオプションを買収会社が買い取る場合の課税関係」を踏まえて税理士へ確認してください。
選択肢3|発行会社が新株予約権を取得し、自己新株予約権を消却する
発行要項に取得条項があり、M&Aの発生等が取得事由として定められている場合には、会社が新株予約権を取得する方法があります(会社法第273条〜第275条)。会社が取得しただけでは新株予約権はなくならず、自己新株予約権を消却するには別の決定が必要です。取締役会設置会社では、消却する自己新株予約権の内容・数を取締役会で決定します(第276条)。
無償取得とする設計では、役職員に経済的な対価が残らないことがあります。前掲の経済産業省ガイダンス(51頁)も、役職員の経済的対価がない点を留意点として挙げ、役職員の理解を得るために対象会社からの特別賞与や買収会社のインセンティブ報酬の付与を検討することを示しています。報酬設計・課税関係は別途専門家へ確認する必要があります。
選択肢4|ストックオプション保有者が新株予約権を放棄する
権利者から放棄書を提出してもらい、新株予約権を消滅させる方法です。M&Aのクロージングまでに未行使の新株予約権をなくす必要があるものの、発行要項上の取得条項を使えない場合などに検討されます。
放棄は権利者の意思表示が必要であり、会社が一方的に「放棄したものとみなす」ことはできません。また、原則として権利者への経済的対価はありません。前掲の経済産業省ガイダンス(51頁)も、「新株予約権発行要項・新株予約権割当契約に規定されていなくても、ストックオプションの保有者の意思で権利放棄が可能」として、放棄を選択肢の一つに挙げています。放棄により新株予約権の数が変わるため、新株予約権原簿の更新と変更登記を行います。
具体例|株式譲渡の直前にストックオプションを行使する場合
株式譲渡型M&Aでは、権利行使と株式売却をクロージング日までの一連の手続として組むことがあります。
例えば、対象会社に発行済普通株式1,000株があり、従業員が「1個につき普通株式1株を取得できるストックオプション」を合計100個保有しているとします。権利行使価額は1株1万円、M&Aでの普通株式の売却価格は1株10万円とします。
- 従業員が権利行使価額100万円を払い込む
- 会社が普通株式100株を発行し、従業員が株主になる
- 創業株主等の1,000株と従業員の100株を、同じクロージングで買収会社へ売却する
- 従業員は売却代金1,000万円を受け取り、行使価額との差額は900万円となる
実際には、税金、送金手数料、売却条件、優先株式の内容、投資契約・株主間契約に定めるみなし清算や売却代金分配の条項、表明保証、エスクロー、売却代金の調整などにより手取額が変わります。残余財産分配優先権があるだけで、株式譲渡代金の配分が当然に決まるわけではないため、M&A時の分配条項を別途確認します。また、権利行使価額の払込みと売却代金の入金をどの順序で行うかも、クロージングフローで具体的に定めます。
この例は仕組みを説明するための単純化した例です。株価、買取価格、キャピタルゲイン、所得区分、源泉徴収、税制適格要件について、当事務所では税務判断を行っていません。税理士へご相談ください。
税制適格ストックオプションでは特に確認が必要
税制適格ストックオプションは、M&A時の処理方法によって適格要件を満たさなくなる可能性があるため、会社法上の手続だけで決められません。
付与決議後2年以内の権利行使
税制適格ストックオプションは、原則として付与決議の日後2年を経過した日から、付与決議の日後10年(設立の日以後の期間が5年未満の一定の非上場会社は15年)を経過する日までに行使することが要件です。M&Aが2年経過前に実行される場合、権利行使して株式を売却する方法では税制適格の取扱いを受けられない可能性があります。
新株予約権自体の譲渡
税制適格ストックオプションには譲渡禁止要件があります。買収会社が新株予約権そのものを買い取るために譲渡制限を解除・譲渡承認する場合は、税制適格要件と課税時期への影響を事前に確認しなければなりません。国税庁は、一定の照会事例について、譲渡制限が解除された時(譲渡承認時)に給与所得が生じると回答しています。
未上場会社が発行会社管理を行っている場合
税制適格ストックオプションの行使で取得する譲渡制限株式について、令和6年度税制改正により、証券会社等への保管委託に代えて発行会社が所定の方法で管理することも可能となりました。この制度を利用している場合は、M&Aによる株式譲渡までの管理手続や、管理に係る契約の解約・終了、管理株式を移転する際の税務上の取扱いも確認します。制度の概要は経済産業省「ストックオプション税制」および国税庁タックスアンサーNo.1541「ストック・オプション税制の適用を受けて取得した株式の返還又は移転があった場合」も参照してください。
税制適格性や具体的な課税関係は、当事務所では判断していません。発行時に税理士の確認を受けている場合でも、M&A時の権利行使、譲渡、取得、放棄について改めて税理士へ確認してください。
M&Aが決まってからの実務手続
M&A時には、発行済みストックオプションを発行回ごと・権利者ごとに棚卸しし、クロージング日から逆算して処理します。
- 登記事項証明書、新株予約権原簿、発行要項、割当契約書、株主名簿、管理表を照合し、各回号の発行数・残数、権利者、行使期間、行使条件、取得条項、ベスティング状況を確認する。過去の議事録や登記との不一致がある場合は、M&A前の議事録整備・登記関連DDも検討する
- M&Aの手法、買収会社が求める完全希薄化後株式数、未行使新株予約権を残せるか、売却代金の配分方法、クロージング条件を確認する
- 権利行使、買取・代替新株予約権、会社取得・消却、放棄のどれを採るか決め、課税関係は税理士、契約交渉や労務上の問題は弁護士、会計処理は公認会計士等へ確認する
- 取締役会・株主総会等の決議、権利行使請求、払込み、譲渡承認、取得決定、消却決定、放棄書、組織再編契約等を準備する。投資契約や株主間契約に事前承諾事項がある場合はその手続も行う
- 株主名簿・新株予約権原簿を効力発生日に合わせて更新する
- 変更登記を、役員変更や組織再編登記等とあわせてクロージング日程に組み込む。会社法上の手続全体は業務案内一覧もご覧ください
登記の要否・期限・登録免許税
ストックオプションの処理により登記事項が変わる場合は、M&Aのクロージング後またはその前後に変更登記が必要です。
- 権利行使・新株発行:発行済株式総数、資本金の額、新株予約権の数・目的株式数等が変わります。原則2週間以内ですが、新株予約権の行使による変更は、毎月末日現在でまとめて当該末日から2週間以内に申請する特例があります
- 会社取得後の消却:新株予約権の数・目的株式数等が変わります。消却の効力発生日から原則2週間以内です
- 権利者による放棄:放棄により変更が生じた日から原則2週間以内です。権利行使の月末一括特例とは区別します
- 行使期間満了:満了により変更が生じた日から原則2週間以内です
権利行使により新株を発行して資本金が増加する場合の登録免許税は、原則として増加した資本金の額の0.7%で、最低額は3万円です。自己株式のみを交付する場合や、取得・消却・放棄のみの場合などは登記事項と税額の計算が異なるため、個別に確認します。
主な根拠条文は、会社法第236条(新株予約権の内容)、第249条(新株予約権原簿)、第287条(行使できなくなった新株予約権の消滅)、第911条第3項第12号(新株予約権の登記事項)、第915条第1項・第3項(変更登記の期限と月末一括登記)、登録免許税法第9条・別表第一です。
司法書士として実際に確認しているポイント
M&A時のストックオプション対応では、登記簿だけでなく、発行回ごとの書類とクロージング条件を横断して確認します。
- 登記簿上の新株予約権数と、新株予約権原簿・管理表の残数が一致しているか
- 過去の各回号で、M&A時・組織再編時・退職時の条件が異なっていないか
- 上場条件、在籍条件、ベスティング、取締役会承認による例外条項がどう定められているか
- 取得条項がある場合、今回のM&Aが取得事由に正確に該当するか
- 取得と消却を同じ手続だと扱っていないか
- 権利行使価額の払込日、株式取得日、株式譲渡日がクロージング工程上つながっているか
- 行使後の完全希薄化後株式数と、株式譲渡契約の売却株式数が一致するか
- 優先株式・普通株式・ストックオプションの売却代金配分が、契約書とキャップテーブルで一致するか
- 投資契約・株主間契約上、SOの行使・条件変更・取得・消却について投資家の事前承諾が必要でないか
- 権利行使、放棄、取得・消却、行使期間満了の登記期限を取り違えていないか
特に、ストックオプションを複数回発行している会社では、「第1回はM&A時に行使可能、第2回は上場後のみ行使可能、第3回は会社が無償取得可能」というように条件が分かれていることがあります。すべてを一括して同じ処理にできるとは限らないため、回号ごとの確認が重要です。
M&Aを見据えて発行時に決めておきたいこと
M&Aが具体化してから条項を直すより、発行時にM&Aを一つのExitとして想定しておく方が、会社・役職員・買収会社の負担を抑えられます。
- IPOだけでなく、M&Aでも権利行使を認めるか
- M&A時に未確定分を全部または一部確定させるか(アクセラレーション)
- 権利行使後の株式を他の株主と同条件で売却させる条項(一斉売却請求権)を設けるか
- 会社が新株予約権を取得できるM&A事由をどこまで具体化するか
- 合併・株式交換等で承継会社・親会社の新株予約権を交付する設計にするか
- 無償取得・放棄となる場合、役職員への説明や代替報酬をどう考えるか
- 複数回発行しても比較・管理しやすい書式体系にするか
これらは単なる登記書類の文言ではなく、採用、リテンション、従業員への還元、資本政策、M&A交渉に関わる事項です。会社の方針を整理したうえで、司法書士、弁護士、税理士、公認会計士、投資家等の役割を分けて設計します。増資や種類株式を含む資本構成については、資金調達・資本政策の業務案内もご覧ください。
よくあるご質問
- M&Aが成立すれば、ストックオプションは自動的に現金化されますか。
-
いいえ。発行要項・割当契約書とM&Aの契約で、権利行使、買取、会社取得・消却、放棄などの処理を定める必要があります。
- 上場後しか行使できないストックオプションでも、M&A時に行使できますか。
-
発行要項にM&A時の例外や取締役会承認による行使が定められていれば可能な場合があります。定めがない場合は、条件変更の可否と税務への影響を個別に確認します。
- 増資登記を避けるため、買収会社や創業者がストックオプションを直接買い取れますか。
-
常に可能とは限りません。譲渡制限、会社の承認、税制適格ストックオプションの譲渡禁止要件、買取価格、権利者の同意を確認する必要があります。
- 発行会社がストックオプションを取得すれば、その時点で消滅しますか。
-
取得と消却は別の手続です。会社が取得した新株予約権は自己新株予約権となり、消滅させるには会社法上の消却決定等が必要です。
- ストックオプションを放棄した場合も登記が必要ですか。
-
放棄によって登記されている新株予約権の数等が変わる場合は変更登記が必要です。原則として、変更が生じた日から2週間以内に申請します。
- 株式譲渡と事業譲渡では、ストックオプションの扱いは同じですか。
-
異なります。株式譲渡では対象会社がそのまま存続しますが、事業譲渡では事業だけが移り、譲渡会社のストックオプションは買収会社へ自動的に移りません。
M&A時のストックオプションのまとめ
- M&Aが成立しても、ストックオプションは自動的に現金化・消滅しません
- 主な処理は、権利行使後の株式売却、買取・代替権利、会社取得・消却、放棄の4つです
- 株式譲渡、合併、株式交換、事業譲渡で確認事項が異なります
- 税制適格ストックオプションは、2年待機要件や譲渡禁止要件への影響を確認します
- 発行回ごとの発行要項・割当契約書・新株予約権原簿・登記簿を照合します
- 権利行使、取得・消却、放棄では、効力発生日と登記期限をM&A日程に組み込みます
本文の主な根拠資料は、経済産業省「スタートアップの成長に向けたインセンティブ報酬ガイダンス」(2025年2月)、経済産業省「スタートアップM&Aガイダンス」(2026年5月・第6章6-3「M&A時における新株予約権等の処理」89頁ほか)、国税庁「ストックオプションに対する課税(Q&A)」(最終改訂:令和6年11月)、国税庁の質疑応答事例、e-Gov法令検索「会社法」、同「租税特別措置法第29条の2」です。
M&Aに伴うストックオプションの処理・登記については、司法書士法人LSOへご相談ください。M&Aの条件が確定する前の段階でもご相談いただけます。
監修者
司法書士法人LSO 代表社員 司法書士 金光 康太
会社設立、資金調達、種類株式、新株予約権・ストックオプション、株主総会、M&A・組織再編等の商業登記・企業法務を取り扱っています。IPO・内部統制実務士、バトンズ認定M&Aアドバイザー、smartroundアドバイザー。
詳細プロフィール(司法書士法人LSO 本体サイト)/司法書士法人LSOへのご相談はこちら
※本コラムの内容は掲載時点の法令等に基づいています。法律や制度は改正されることがあり、個別の案件では事情により結論が異なる場合があります。


