面会交流権って誰の権利?どうやって決める?

公開日: 2019.04.23

最終更新日: 2019.04.23

こんにちは

LSO総合司法書士事務所の沖中です。

 

今回は、離婚後の子と親との面会交流についてお話しします。

離婚により子どもと離れて暮らすことになった親が定期的に子どもと会ったり、

電話や手紙、メールなどで交流することを「面会交流」と言います。

 

面会交流は、子どもの権利です

離れ離れになってしまった子どもに会うための、親の権利ではありません。

 

面会交流はあくまで、子どもの福祉の面を考慮した制度であるということを理解して下さい。

  1. 01

    いつ、どのように決める?

     

    面会交流の取り決め方法や取り決めのタイミングは家庭によって様々です。

    離婚時に決めるでも、離婚前に決めるでも、どちらでも認められます。

    離婚前から別居している場合にも面会交流が認められるからです。

     

    基本的には夫婦の話し合いによって、月1回や半年に1回など、

    子どもの都合に合わせて頻度や時間を考慮して決めていきます。

    夫婦間で話し合いがつかない場合には、家庭裁判所の調停や審判によって取り決めすることができます。

     

    ですが、調停や審判によっても、

    「面会交流は各月の1日の午前9時より午後4時までとし、具体的な日時はその都度、父母が協議する」

    というような決め方になります。

     

    つまり、どの方法によっても、最終的には、夫婦間の話し合いで具体的に決めることになります。

     

  2. 02

    絶対に決めなければならない・・・?

     

    例えば、家庭内暴力が原因で離婚することになった場合など、

    離婚後に面会交流を認めるのは怖いというケースがありますよね。

     

    面会交流は、「離れて暮らす親に会いたい」という子どもの気持ちを満たすために行われます

    ですので、一定の場合、面会交流が認められなかったり、制限されたりすることがあります。

     

    例えば、

    ・子ども自身が面会交流を望んでいない

    ・暴力が原因で離婚したため、子どもに対する虐待の恐れがある

    ・面会交流のルールを守らない

    ・子どもの連れ去りの恐れがある

    ・経済力がありながら、養育費を支払わない

    ・夫婦のいずれか、または両方の再婚

    などなど・・・

     

    つまり子を引き取った側は相手に対し、絶対に会わせなければならないというわけではありません。

    わが子のためにはどうするべきなのかを、冷静に考えて決めることが大事になります。

     

  3. 03

    内容を決めるときのポイント

     

    内容を決めるときは、具体的かつ柔軟に対応できるかがポイントになります。

    具体的だけど、その場合以外にも対応できるかどうかを考えて決めていきましょう。

     

    面会の頻度、時間

    「月に何回、何時から何時まで」とするのが一般的です。第一日曜日などと特定する方が

    その他の予定も互いに組みやすく、長続きします。

    「月1回、子供が小学校低学年ぐらいまでは2時間程度、それ以降は半日から1日」といった取り決めが多いようです。

     

    なお、面会回数は1年以上の間隔を空けて設定することはできません。

    つまり、1年に1回、2年に1回などと定めるのは不可能ということです。

    つまり面会交流に制限をかけているような期間はアウトということです。

    場所

    子どもが行きたい所があれば伝えます。

    逆に望ましくない場所があるのであればそれも伝えておきます。

    子どもの受け渡し

    送り迎えはどちらか一方がするのか、または分担してするのか決めておきます。

    一定年齢を超えれば子ども一人だけで会わせに行くなど、子どもの年齢に合わせて変えることも可能です。

    特別な日の面会

    例えば、学校の長期休暇や誕生日、クリスマスなどをどう過ごすのかも決めておきます。

    その際、プレゼントやお小遣いをあげてもいいのかなども決めておきましょう。

    宿泊・遠出

    宿泊はOKなのか、旅行に連れて行っていいのかもはっきり決めておきます。

    宿泊OKと決めたらずっとOKしなければならないのかというと、そういうわけではありません。

    時と場合で決めたいのであれば、「その都度話し合う」などと決めておきましょう。

    費用の負担

    面会交流時に使った費用はどちらが負担するのかを決めておきます。

    祖父母との面会

    離れて暮らす親側の祖父母との面会も最初に決めておきましょう。

    直接の電話やメール

    子どもと直接連絡をとってもよいかを確認しておきます。

    写真の交換

    定期・不定期的に行うのか、行わないのか、確認しておきます。

    特別な行事への参加

    学校の行事や習い事の発表会に顔を出してもよいか、決めておきます。

    具体的に、見に来るだけなら可(子どもと会う、話すは不可)など。

    予定変更の連絡

    急用でキャンセルになった場合や、子どもの体調不良等によって

    面会交流ができなくなった場合の連絡方法(電話、メール、LINE等)や振替日について定めます。

    取り決めを守らなかったとき

    面会を制限するなどのペナルティーを決めておきます。

     

     

    上記すべての内容を決定しなければならないわけではありません。

    夫婦で話し合って、取り決めておくべきと判断したものだけを決定します。

     

    また、一度決めた内容でも、子どもの成長に合わせて話し合い、

    子どもにとってよりよい形に持っていけるよう修正していくことが必要になります。

     

    決定した内容は必ず離婚協議書に記載して下さい。

    そしてその離婚協議書を公正証書に残しておけば、後のトラブル回避に繋がります。

     

  4. 04

    兄弟姉妹がいる場合

     

    兄弟姉妹が複数いて、性別も違う、年齢も離れていて父母の両方に別々に引き取られた、というケースもありますよね。

     

    基本的に男女では、その興味の対象が異なります。

    ですので、その年齢に会わせた面会交流の方法を考えなければなりません。

    兄弟で別々に日程をもうけ、時々全員が揃う日も作る、など子どもたちにとってより負担のない方法を考えましょう。

     

     

  5. 05

    養育費と面会交流をめぐる紛争

     

    「会わせないから払わない」「払わないから会わせない」

    というような言い争いが聞こえてくるのが養育費と面会交流をめぐる争いです。

    養育費と面会交流は、法的には別々のものですが、やはり心情的には2つで1セットと捉えられてしまうのが現状です。

     

    忘れて欲しくないのは、養育費も面会交流も子どもの権利だということです。

    どちらもわが子のためにどうあるべきなのかを考えて、両親が子どものために約束を守っていくことが大切になります。

     

  6. 06

    まとめ

     

    子どもは言葉にしなくても敏感に親の気持ちを察知します。

    ですので、面会する日は、いやな顔を見せないで気持ちよく送り出してあげましょう。

     

    それでなくても、子は親に気を使って、複雑な心境のはずですので、

    帰宅後は、なにをしてきたのか、さりげなく聞いてあげることも重要です。

    このときは聞き役に徹し、楽しかったことを喜んであげましょう。

     

    何度もお伝えしましたが、面会交流は子どもの権利です。子どもは離婚の被害者とも言えますので、

    子どもが離れて暮らす親に会うことを望んでいる場合は、

    できる限り受け入れてあげるのが親としての責務ではないでしょうか?

     

    最後までご精読ありがとうございました。